プライバシーポリシー
アップロードした画像・プロンプトは学習に使われるのか
公式プライバシーポリシーでは、取り扱う個人データに「機械学習アルゴリズムの学習プロセスを通じて収集されたデータ」が明記されています。カリフォルニア州AB2013対応の公式文書でも、学習データセットに「第三者およびMidjourneyユーザーから提供された非公開データ」が含まれるとされ、ユーザーのプロンプト・アップロード画像が学習に使われることが明示されています。個人向けアカウントに「学習利用をオフにする」設定は見当たりません。
デフォルトで画像・プロンプトが公開される仕組み
Midjourney最大の特徴は、生成画像・プロンプトが無料・有料を問わず原則公開される「オープンコミュニティ」設計である点です。利用規約では「コンテンツはデフォルトで公開され、リミックス可能」と明記され、他ユーザーがギャラリーやDiscordで閲覧・リミックスできます。
非公開にする方法・注意点(Stealth Mode)
- Pro Plan・Mega Planに含まれる「Stealth Mode」で以後生成する画像を非公開にできる
- 共有・公開のDiscordチャンネルで生成した場合、Stealth Modeでもそのチャンネル参加者には見える
- 後からStealth Modeを有効にしても、それ以前に公開状態で生成した画像は非公開に戻らない
- Stealth Modeは公開ギャラリーでの可視性を制御するのみで、学習利用そのものは止まらない
法人・Enterprise契約の場合(詳細)
Claude for WorkやChatGPT Enterprise、Firefly Enterprise、Google Workspaceのような独立したEnterpriseプランは存在しません。年間売上高100万米ドル超の企業(の従業員)が業務利用する場合、Pro/Mega Planへの加入に加え、前払い・返金不可の「コーポレート・メンバーシップ」が必要になる場合があります。年間50ライセンス以上の組織にはグループ一括請求の対応がありますが、これは請求事務の効率化にとどまります。
公式文書を確認する限り、「契約上、顧客データを学習に使わない」というコミットメントや、DPA・HIPAA向けBAA・SOC2監査等の案内は見当たりません。法人利用でも非公開化の手段は個人向けと同じStealth Modeです。
商用利用条件
生成画像の権利は誰に帰属するか
有料メンバーは、適用法の下で可能な最大限の範囲において、自ら作成したアセットを所有します。無料プランのユーザーには所有権ではなく、Creative Commons Attribution-NonCommercial 4.0(非商用限定)のライセンスのみが付与されます。他ユーザーの画像をアップスケールした場合、所有権は元の作成者に残ります。
商用利用は認められているか
有料プラン(Basic以上)であれば商用利用可能(「General Commercial Terms」)。ただし年間総収益100万米ドル超の企業(またはその従業員が業務目的で利用する場合)は、Pro PlanまたはMega Planへの加入が契約上必須です。
遵守すべき主な条件
- 他者の知的財産権(著作権・商標権)を侵害する内容の生成・利用を避けること
- Community Guidelinesで禁止される児童保護違反・性的に露骨なコンテンツ等を生成しないこと
- 他人が作成した画像をアップスケールして自作として商用利用しないこと
IP侵害への補償は提供されていない
Claude・ChatGPT・Adobe Firefly・Googleはいずれも一定の有料プランでIP侵害の補償(indemnification)を提供していますが、Midjourneyの利用規約にはこれに相当する補償条項が確認できません。生成物は「現状有姿(as is)」で提供され、第三者権利を侵害していないことの保証もなく、権利侵害リスクは基本的にユーザー自身が負う構成です。
他社との違いのまとめ
- IP侵害への補償(indemnification)がない — 他4社はいずれも一定の有料プランで補償を提供
- 学習利用をオフにする個人向け設定がない — 他4社は程度の差はあれオプトアウト手段を用意
- 独立したEnterpriseプランがない — 契約上の加入義務(コーポレート・メンバーシップ)と一括請求が中心
- 公式文書上、DPA・BAA・SOC2等の企業向けコンプライアンス対応の明記が見当たらない
実務上の注意点
- 商用利用を検討する場合は必ず有料プランに加入する(年商100万ドル超は特にPro/Mega Plan)
- クライアントワークや未公開プロジェクトではStealth Modeを有効にして利用する
- IP補償がないため、生成画像が第三者権利を侵害していないか利用前に自己責任で確認する
- 企業として本格導入する場合は、コーポレート・メンバーシップの条件(前払い・返金不可等)を事前に確認する
AI生成の透かし(ウォーターマーク)表示
複数の第三者検証記事によれば、Midjourneyは2026年時点でC2PA Content Credentials(来歴メタデータ)・不可視のピクセル電子透かしのいずれも標準搭載していません。DiscordやWeb版からダウンロードした画像に、生成AIであることを示す来歴情報は付与されないとされています。Midjourneyは業界団体Content Authenticity Initiativeに2023年から加盟しているとされますが、本資料作成時点で具体的な実装には至っていません。この点は、他の主要各社(Claude・ChatGPT・Adobe・Google・Microsoft等)がC2PA対応を進めているのとは対照的です。
参考リンク(情報ソース)