POLICY DOSSIER · AI IMAGE GEN
FILE 06 — MICROSOFT

Copilot

個人向けCopilot(無料・Copilot Pro)と、組織アカウント(Entra ID)でサインインするMicrosoft 365 Copilot(Business・Enterprise)を分けて整理します。

個人向け:オプトアウト方式(デフォルトON) Enterprise:契約上デフォルト学習対象外 Enterprise:Copyright Commitmentあり

プライバシーポリシー

対象範囲の整理

Copilotには、(1)個人のMicrosoftアカウント(MSA)でサインインする無料のCopilot、(2)個人向け有料サブスクリプションのCopilot Pro、(3)組織アカウント(Entra ID)でサインインするMicrosoft 365 Copilot(Business・Enterprise)という複数の提供形態があります。画像生成には、Copilotのチャット内画像生成機能や、Bing由来の「Image Creator from Designer」(Microsoft Designer)が含まれます。

画像は学習に使われるのか(個人向け)

Microsoft公式のPrivacy FAQによれば、一部の例外を除き、Bing・MSN・Copilotでのやり取り(画像や添付ファイルを含む)は、Microsoftのより良いAIモデルを学習させる目的で利用されるとされています。一方で、Microsoftの別の公式ページ(Copilotのプライバシー説明)では、「プライバシー設定にかかわらず、アップロードされたファイルを使ってCopilotの生成モデルを学習させることはない」とも説明されており、画像・ファイルの学習利用については、公式ページ間で説明の粒度が一致しない部分があります。最新のプライバシー設定画面と規約本文をあわせて確認することを推奨します。

オプトイン方式か、オプトアウト方式か

個人向け(無料・Copilot Pro)では、学習利用がデフォルトで有効になっており、ユーザーが明示的にオプトアウトしない限り対象になる、オプトアウト方式です。Copilot Pro等の有料サブスクリプションに加入していること自体は、学習利用の除外を意味しません。組織アカウント(Entra ID)でサインインして使う場合は、Proライセンスの有無にかかわらず、会話・添付ファイルがモデル学習に利用されることはありません。

オプトアウトの方法・注意点

Microsoft 365 Copilot(Business・Enterprise) 組織アカウント(Entra ID)でサインインするMicrosoft 365 Copilotには、Commercial Data Protectionが適用されます。Proライセインスの有無にかかわらず、組織アカウントでのチャット・会話・添付ファイルはCopilotの大規模言語モデルの学習に利用されません。データは契約組織のMicrosoft 365テナント内にとどまり、既存の機密ラベル・データ漏洩防止(DLP)・条件付きアクセスなどのセキュリティポリシーがそのまま適用されます。GDPR・HIPAA等の規制対応がしやすい設計で、DPA(データ処理契約)も提供されています。

商用利用条件

生成画像の権利は誰に帰属するか

Microsoftは、Copilot(Image Creator from Designerを含む)が生成した画像について所有権を主張しません。ユーザーが入力したコンテンツ、Copilotが生成したコンテンツのいずれについても、Microsoftは所有権を主張しないという方針が、複数の公式サポート回答で説明されています。

商用利用は認められているか(プランによる差が大きい)

Microsoft 365 Copilot(組織アカウント・Business/Enterprise向け)で生成した画像については、商用利用が明確に認められています。一方、個人向け(無料・Copilot Pro)の画像生成機能については、公式情報の間で説明が一致していません。Bing Image Creatorの旧規約は「個人的・非商用利用限定」と明記していましたが、後継の「Image Creator from Designer」利用規約では、明示的な商用利用の可否についての記載が見当たらなくなっています。個人向けプランで生成した画像を商用利用する場合は、利用時点の最新の利用規約を必ず確認し、可能であればMicrosoft 365 Copilot等の商用契約の利用を検討することを推奨します。

遵守すべき主な条件

Customer Copyright Commitment(CCC) Microsoftは2023年10月1日付で「Microsoft Copilot Copyright Commitment」という補償制度を導入しました。有償の商用Copilotサービス(Microsoft 365 Copilot、Bing Chat Enterprise等)を利用する顧客が、Copilotの生成物(画像を含む)の利用・配布によって著作権・特許・商標・営業秘密・パブリシティ権の侵害を主張された場合、Microsoftが顧客を防御し、不利な判決・和解金を負担します。

適用条件として、製品に組み込まれているコンテンツフィルター・安全システムを無効化・改変せずに利用していることが求められます。補償の対象はMicrosoftが生成した出力(Output Content)に限られ、ユーザー自身が入力したプロンプトやコンテンツ(Input)は対象外です。この補償は無料の個人向けCopilotや、個人向けのCopilot Proサブスクリプションには適用されません。

実務上の注意点

AI生成の透かし(ウォーターマーク)表示

Microsoft Copilotで生成した画像には、二重の仕組みで来歴表示が行われていることが技術的な検証記事で確認されています。生成の際、プロンプトはMicrosoftのモデレーションサーバーに送られ、「watermarkId」という識別子が発行されます。この識別子は生成画像のピクセルデータに不可視の形で符号化されるのに加え、C2PA標準に基づくContent Credentials(来歴メタデータ)にも同じ識別子として記録されます。ある検証記事では、512×512の画像で全体の70%以上のピクセルが透かし処理によって変化していたと報告されています。加えて、Paintアプリでは、画面の隅に表示される可視のCopilotロゴを任意で付与できる機能も用意されています。Microsoftは2026年2月からMicrosoft 365製品全体へのC2PAメタデータ付与を開始したとされています。

参考リンク(情報ソース)